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2014年8月20日 (水)

[Avid Blogs]トロントのテクニカラー社:エミー賞受賞リレコーディングミキサー“フランク・モロン氏”の世界

 

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夏の晴れたある朝、私はフランク・モロン氏と、トロント(カナダ)にあるテクニカラー社でのFX Networkの「The Strain 」という新しい人気TV番組のミキシングについて話をする機会を持ちました。番組は放送開始後、数週間であっという間に視聴率があがった一方で、フランクはこの数ヶ月間ずっと、S6サーフェス、Pro Tools | HDX、Pro Tools HD 11ソフトウェアを使ってミキシング作業していたそうです。この記事では、テクニカラー社の最新の施設とAvid Pro Mixingソリューションについて、ブログ2本にわたってお伝えします。

2_20140805_techicolortoronto01_12_3 テクニカラー・トロント

3_20140805_techicolortorontofrank_2フランク・モロン氏

  

私は幸運なことに、フランクとは10年来のおつきあいになります。私がプロダクト・スペシャリストだった当時、フランクが人気TV番組LOST制作のためにICONやPro Tools HD機材の設計・導入するのをお手伝いをしたのがきっかけでした。フランクは単なるミキサーではなく、この業界における熱心な提唱者そしてリーダーと呼べる存在です。Academy of Television Arts & SciencesのGovernorを勤めていただり、現在はMotion Picture Sound Editorsの社長でもあります。さらに、Motion Picture Editors Guildの執行役員です。また、Academy of Motion Picture Arts and Science、Recording Academyのメンバーであり、Cinema Audio Societyの役員も勤めています。

  

今日の視聴者は(現代の)TV番組に対して、映画館で感じるような体験を期待・要求しています。

  

TG: 今日のサウンドラックに対する期待のレベルとはどういったものでしょうか?視聴者はあらゆるメディアからより大きく高いクオリティの経験を要求しているのでしょうか?

FM: 今日の視聴者は(現代の)TV番組に対して、映画館で感じるような体験を期待・要求していますね。番組は高解像度(画)と5.1(オーディオ)で放送されるため、私たちは視聴者とクライアントに高いレベルの品質を届けるようかなり意識している。みんな様々なメディアで素晴らしい体験をしたいと感じているため、番組はその後、5.1 Blu-ray、DVD、ストリーミングといったバージョンも制作されます。

TG: ではそのことを踏まえて、現在、プロのミキサーが今直面している最大の課題とは一体何でしょうか?

FM: テレビ番組のミキシングにおいて現在私たちが直面している課題とは、トラック数が増え続けていること、予算がどんどん縮小されていること、そして納期がだんだん短くなってきていることですね・・・。(高い品質 – 劇場のような)5.1ミックスを、大作映画のときの制作時間より短時間で納品するよう言われるわけです。何週間という時間ではなく、何日、といった具合です。ですからミックス作業には効率的なワークフローを持つことが重要になります。

テクニカラー社のワールドワイドチームに入れたことは、大変うれしいことでした。私にとって、テクニカラー社は本当にモダンで先見的なマインドを備えた会 社であり、現代的で効率的なワークフロー構築のため、そして、優れた体験と結果をクライアントに提供できる環境に必要なテクノロジーや施設への投資を厭わ ないからです。

  

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“Avidがリリースする製品はいつも、我々ユーザーの声に耳を傾け、応えていますね

  

TG: 過去15年間におけるサウンドミキシングの革命についてお話いただけますか?そしてAvidはその革命にどのような役割を果たしてきたでしょうか。

FM: 私が映画とテレビ番組のミキシングを始めた当初というのは、テープレコーダー(Mag Film)とアナログコンソールの時代でした。ですからAvidやPro Toolsが我々のワークフローにもたらしたパワーを当然のことだとは思っていません。私は伝統的な(アナログとデジタル)ミキシングコンソールでの作業経験がありますが、結局最後には大抵オートメーションが2種類になりました。というのは、コンソールのオートメーションに加えて、Pro Toolsでプラグイン(リバーブやノイズリダクションなど)をたくさん使いたいため、結局どのセッションでも、2つずつ持ち運ぶことになるのです。(完全に)Pro ToolsとS6だけで作業する際の最も素晴らしいことというのは、どこへ行ってもオートメーションがそのまま維持されるので、あるスタジオから次のスタジオへシームレスに移動できるということです。

当時は、今日のような私たちへのニーズはありませんでした。Avidは、プロジェクトを完成させ、クオリティの高い結果をクライアントに納品するための方法を私たちに与えてくれました。これは革命であり、その革命は今も続いています…Avidはいつも、ミキサー、エディター、音楽エンジニア、作曲者が必要とするものに耳を傾け、それに応える製品をリリースしていますね。

  

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"S6はよく考えられた製品で、ユーザーが必要なすべてに指先で届くよう、人間工学に基づいたレイアウトになっています。ですから、仕事がすごく速くなりました。S6での作業は本当に楽しいです"

 

TG: Pro Tools | S6ソリューションへたどり着いた経緯を教えてください。また、(以前のソリューションと比較して)S6はあなたのミキシングスタイルをどう変化させたでしょうか?

FM: 何年も前にLOSTをミキシングし始めたとき、当時、大規模なトラック数を扱うことができ、ワークフローを効率化するにはICONとPro Tools HDだとすぐにわかりました。あの番組制作では言いようもないほど優れたツールでしたね。とてもすきでした。

LOSTでは、(HDシステム7式のために)7台のコンピューターモニタを使って、必要な情報を表示させていました。今では、S6のおかげでTFT(メーター)ディスプレイがあり、すべての情報が私の目の前にすぐ表示されます。あちこちを見回すことなく、すぐに情報を得ることができるようになりました。そして、スクロール表示される波形がとても気に入っています。というのは、台詞のプリミックス作業の際、トラック上にある台詞がいつやって来るか視覚的に分かるからです。スクロールされる波形の横に、メーター、コンプレッション、EQカーブが表示されることもうれしいです。作業に没頭できるようになります。これまでは得られなかった作業リズムと効率性が実現できます。

ICONとS6の多きな違いのひとつは、省スペースであることだと私は思います。Avidはスペース効率を高め、より小さいスペースにたくさんの機能を搭載した作業デスクを実現しました。S6は驚くほどの改良を見ることができます。よく考えられた製品で、ユーザーが必要なすべてに指先で届くよう、人間工学に基づいたレイアウトになっています。ですから、仕事がすごく速くなりました。S6での作業は本当に楽しいです。

TG: ICONからS6への移行はいかがでしたか?

FM: ICONからS6への移行は、実質的にシームレスで、数時間ほどでしたね。Pro Tools HDやそのオートメーションに慣れていれば、ICONとS6はまさしくそれを延長したような感じで、簡単です。

 

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TG: Pro Tools HDからPro Tools | HDXへの移行についてもお話いただけますか?

FM: Pro Tools | HDXカードのリリースにより、我々が得ることができるパワーは格段に増えました。扱えるトラック数、DSPパワー、サウンドクオリティが向上しました。改良の結果が良くわかったので、移行しやすかったですね。LOSTではHDシステム7式が必要でしたが、今のPro Tools | HDXの場合は3式(台詞/音楽/グループに1式、FXに1式、BG/フォーリーに1式、レコーダーが1つ)だけになります。Pro Tools | HDXの技術進歩により、私たちは効率的に作業できる機能とワークフローを得ることができました。

TG: 他社製品と比較して、S6が搭載する機能のうち最も競争力のある機能は何だとお思いですか?

FM: HDXとS6コンソールの組み合わせはとてもパワフルです。S6が搭載する機能のうちいくつかは(特に最新のソフトウェアV1.2)は、気に入っています。私の場合、基本的にはタッチスクリーンを使ったり、あるいはVCAやVCAスピルを活用したりしていますが、どんなトラックでもすぐに見つけることができます。どれもパワフルなツールです。しかしもし私が1つだけを選ばなくてはならないのであれば、タッチスクリーンが大変素晴らしい機能だと思います!気づけばいつもタッチスクリーンを使って、トラックをスクロールしたりEQやサラウンドパンナーを使っていますね。作業がすばやく、効率的に行えますし、それにとっても楽しいです。そう、S6はいうなれば作業するのが楽しくなるコンソールです。

 

"Pro Toolsは我々の業界では必要不可欠。使えるようになればなるほど、自分自身の価値が高まります・・・"

 

TG: 購入や導入でのAvidチームとのやりとりはいかがでしたか?

FM: Avidからのサポートは言葉にできないほど手厚いものでした。我々テクニカラー社が発注したとき(北米で最初のS6デュアルオペレーターでした)、厳しいスケジュールの中で番組を制作するためのサポートを受けられるか重要な問題でした。Avidのサポートは素晴らしかったです。すぐに作業ができる環境を提供してくれ、必要なときにすぐにサポートしてくれました。どんな製品でも重要なことですが、いつでも後ろで支えてくれる人がいることは何より良いことですし、Avidは並外れたサポートを提供してくれました。

TG: 学生や若いミキサーたちにアドバイスをお願いします。

FM: 映画やTVミキシングの業界に入りたい人たちに対して私ができるアドバイスは、Pro Toolsは我々の業界では必要不可欠だということ。使えるようになればなるほど、施設における自分自身の価値が高まります。Pro ToolsやS6のようなサーフェスををマスターすれば、人材を探しているスタジオにとってこれ以上ないほどの価値をあなたに与えてくれることでしょう。

 

次のS6ブログをお楽しみに!

 

 

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本ブログはAvid Blogs「Inside the World of Emmy-Winning Re-Recording Mixer Frank Morrone at Technicolor Toronto」の翻訳です。

 

オリジナルブログ著者:

トム・グラハム 

Avidのポスト・オーディオとプロ・ミキシングのマーケティング・マネージャー。ベテランのエンジニア/レコーディスト/エディタでもある。「アイス・エイジ」、「コラテラル」、「ザ・スプリット」など多くの映画の楽譜も手がけている。

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