k.その他

2014年3月31日 (月)

[Avid Blogs]追悼:ボブ・キャセール

本ブログポストは、Avid Blogsに掲載されたEd Grayによる "Remembering Bob Casale" の翻訳です。

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Facebookには、個人が開設したロックスターのためのページがあふれている。あまりにも量が多いので、そのうち注意も払わなくなってしまうが、その膨大な数が、そのアーティストの偉大さをあらわすメッセージになっている。クリエイターの作品とともに私たちは生きている。母校の校歌やふるさとの歌は、いつまでもその場所に生き続ける。その歌や作品、パフォーマンスは退屈な日常を変え、友人や家族とともにあったあの瞬間を永遠のものに変え、後の人生の枝葉となる。

私が始めてボブ・キャセールを知ったのは、1978年。ニュージャージー州、ウエスト・オレンジにあるフィリップ・ベルコウィッツの自宅でサタデー・ナイト・ライブを観ている時だった。番組のオープニングでローン・マイケルズが「とんでもないヤツらの登場だ!」と言いながら、新しいバンドを紹介する。彼らはDon Kirshner’s Rock Concertでステージを2セットこなし、聴衆を驚かせていた。ボブはまだ20代半ばだった。1980年、Devoはステージとコスチュームを一新させ、「ホイップ・イット(Whip It)」を収録したアルバム「欲望心理学(Freedom of Choice)」から「欲望の原理(Girl U Want)」と「鉄の扉(Gates of Steel)」を演奏した。Devoがミュージックシーンのメインストリームに、まさに「Devo」として登場した瞬間だった。

私はこのバンドが大好きだった。初めて聴いたときから、そのクリエイティビティーとエネルギーに圧倒された。あらゆる音楽史が語るように、Devoはポスト・パンクとニューウェーブに至る道筋を作り、ミュージックビデオを活用し、照明とビデオを効果的に使ったライブステージを作って見せた。彼らはいつでもDevoとして存在し、(まるでKISSのように)コスチュームを脱いだ姿は決してカメラに見せなかった。彼らの作品の多くはシンセサイザーやデジタルサンプリングで作られた。メンバーが50代、60代になった頃、彼らは19年間の活動休止期間を経て再結成し、素晴らしいアルバムをリリースした後、ワールドツアーを開始した。それは私が最初にDevoに出会った最初の30秒の衝撃を思い起こさせてくれた。彼らを上回るクリエイティビティーを持ったバンドはいなかったと思わせてくれるには十分だった。どうして私がここまでボブのバンドが好きなのか、もう少しお話しよう。

ほぼすべてのサイト上において、ボブ・キャセールは「Devoのギタリスト」として紹介されている。初期のメンバーは、そのうち4人がギタリストで、ボブはリズムギターを担当していた。しかし1980年にドラマーとしてアラン・マイヤース(2013年に他界)が加入すると、アランがステージの右端、ボブ(BOB2)はその反対側の左側に立った。マーク・マザーズボウと、ボブの兄であるジェラルド(Gerry)、マークの弟のボブ(BOB1)が真ん中にいた。ボブ・マザーズボウが主としてメインのギターを弾き、真ん中から外れたボブ・キャセールは、カスタムシンセのタワーの中で、音楽の要となるコードやパッドを演奏した。シンセはMoogのカスタムシンセやRoland(初期メンバーのジム・マザーズボウがRolandのプロダクトスペシャリストだった)のもの、そしていくつかはファンや友人の手作りだった。ボブはバンド最大のメンバーであり、「Working in the Coalmine」や「Pink Pussycat」ではベースボーカルも担当した。しかし、何事も永遠ではない。Devoの人気は1981年「New Traditionalists」ツアーと、翌年1982年の「Oh, No! It’s Devo」ツアーをピークに下降し始めた。その後、3枚のスタジオアルバムと1枚のライブアルバム(アルバムには「1時間以上に渡る無検閲音源」と書かれている。アルバム収録時間は1時間1秒)をリリースし、19年間の活動休止期間に入る。

1年ほど前、ハーフ・ムーン・ベイにあるお気に入りの日本食レストランで家族が来るのを待っていた時に、友人であるボブ・キャセールから電話が来た。Devoは私たちの会社で開発し販売していた新しいシンセサイザーに興味を持っていた頃で、私はその担当だった。私は彼に製品ページのURLを送っていた。そしてボブは、彼やマーク、ボブ・マザーズボウらによって設立された、ウエスト・ハリウッドにある伝説のスタジオ「Mutato Muzika」にそれを導入しようと考えていた。ボブは私が送ったURLは見ておらず、その導入方針について話し合うこともなかった。その代わり、私は2012年のサンフランシスコのコンサートがいかに素晴らしかったか、(慎重に言葉を選びつつ)彼らはもう決して若くはないが、そのエネルギーがまったく衰えていないことを熱く語った。ボブは「ステージだと若返るんだよ」と言った。数ヵ月後に、私が自分のバンド「Model Citizens」でDevoの曲を歌ったときに、この言葉が実感を伴ってわかることになる。ボブと私は、それからたわいもないことを何回も話した。例えば、北極の近くに住んでいる友人にものを送る方法とか、私が何度も足を運んだDevoのコンサートに関する彼自身の考えとか。ボブとのこうした会話は、私の人生の大切な宝物になっている。

漫画家のロバート・クラムは、街に出て、人々が気づくことのない建物や街のパワーをスケッチした。それは例えば電話ボックスの上にある灰色の電源ボックスだったり、いろいろな飾りがぶら下げられているワイヤーだったりした。そういうものに気づくには、なんらかのきっかけが必要かもしれない。しかしもし気づかなければ、経験を得たり現実を見る機会を失ってしまうし、絵を鑑賞し深く理解することもできないだろう。ボブ・キャセールがリードギターを弾くことはほとんどなかった。彼が演奏するのはシンセリフがほとんどだった。しかし、ボブ・キャセールと、彼の力強いアナログシンセとリズムギターの音がなければ、DevoはDevoたりえなかった。そして、その深い洞察力と審美眼、ユーモアと謙虚さがなければ、私の人生にこれほどまでに強い影響を与えるバンドは生まれず、何かが欠落した(あるいはボブが言うところの「変異した(mutation)」)人生を送っていただろう。Devoの偉大なギタリストにしてキーボディスト、さらにはエンジニアであり、時にボーカリストであったボブ・キャセールは、私を含めた多くの人々をインスパイアした。それは私たちに弱さや偽善を乗り越えろと教え、音楽とフィルムを使って、退廃していく世界をどうすべきかを見せてくれた。彼は決して走ることをやめなかった。そして、その短い人生は、最高に充実していたと信じている。さようなら、ボブ。本当に、本当にありがとう。

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オリジナルブログ著者:Ed Gray

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80年代のカバーバンドでリードシンガーを務める。1995年にAvidに入社し、現在ではAvidのパートナープログラムのディレクター。幅広いソリューションパートナーとの協業を行っている。
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2014年2月 2日 (日)

S6よくあるご質問: Q&A

S6

S6について、よくあるご質問とその回答をご紹介します。

 

Q: S6の実機はどこで見ることができますか?
A: お近くの販売代理店にお問い合わせください。(販売代理店リスト

Q: 各モジュールのルーターはどこにありますか?
A: 各モジュールはEthernetで繋がります。各モジュールのEthernetコネクタをフレーム内のスイッチに接続します。また、DAWやルーターもフレーム内スイッチに接続します。M-10モデルは10モジュール、M-40モデルは41モジュールをサポートします。

Q: S6がサポートするのは、Pro Tools|HDのみでしょうか?
A: S6はEUCONベースなので、Pro Tools|HDX、HD NativeそしてPro Toolsソフトウェアをサポートしている他に、EUCON対応のDAWをサポートします。

対応機能はEUCONのバージョンによって違いがあります。最新の機能をご使用になるには、EUCON 3が必要です。

Q: 最小構成を教えてください。
A: 8フェーダーを搭載したM-10モデルが最小のモデルです。

Q: 最大構成(M-40)を教えてください。
A: 9ユニットで構成されるM-40モデルの場合、64フェーダーが搭載可能です。

Q: S6はいくつのワークステーションをサポートできますか?
A: M-10モデルの場合2台まで、M-40モデルの場合8台まで設定できます。

Q: マスタータッチモジュールは何台設置できますか?
A: タッチモジュールは1つです。

Q: M-10にディスプレイモジュールがついていないのはなぜですか?
A: M-10とM-40のマスターモジュールは同一に見えますが、実際はM-10とM-40のマスターモジュールのプロセッシングは異なるからです。

Q: 電源容量を教えてください。
A: 1モジュール、約250Wです。

Q: MacとPCの両方使えますか?
A: はい、MacとWinの両方をサポートしています。

Q: DAWとどう接続しますか?
A:
シンプルなEthernet接続です。

Q: オーディオの接続は?   
A: S6はコントロールサーフェスなので、サーフェスからオーディオは出ません。

Q: オーディオ・モニタリングには何を使いますか?
A: Xmonが使用可能です。その他サードパーティ・オプションについても検討中です。

 

S6の製品詳細は、弊社Webサイトや、S6データシートを覧ください。

2014年1月28日 (火)

Avid S6 & Pro Tools 11、Rock oN AWARD 2014 審査員特別賞を受賞!

 

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イノベーションある優れた製品を称え、ユーザーの望みをメーカーに届け、お互いの熱い想いの橋渡しの場として毎年開催されている「Rock oN AWARD」。
そのRock oN AWARD 2014審査員特別賞を、Avid S6とPro Tools 11が受賞しました!

ありがとうございました!

Rock oN AWARD 2014詳細 >> Rock oN Pro サイト



今後も皆様に喜んでいただけるよう、Avid社員一同これからもがんばります!

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↑ カリフォルニア州アナハイムのNAMM期間中、メディア・インテグレーション社様よりRock oN AWARDをいただくAvidワールドワイド・プロオーディオ部門バイス・プレジデントのティム・キャロル(写真、一番右)と、ワールドワイド・プロオーディオ部門プロダ クトスペシャリスト・ディレクターのリッチ・ニーブン(写真、中央)。

2013年12月26日 (木)

Avid S6コントロール・サーフェス: アメリカでの出荷開始

本ブログポストは、Avid Blogsに掲載されたトム・グラハムによる "Now Shipping—Avid S6 Control Surface" の翻訳です。

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今日はAvidプロミキシングの歴史において大変エキサイティングな日です。それは、Avid S6コントロール・サーフェスがアメリカの販売代理店へ出荷が開始されたのです!S6の設計や組み立て作業、テストやサポート業務が行われているアメリカのカリフォルニア州、マウンテンビューにあるS6工場からいくつか写真をご紹介します。

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出荷を目前にしたS6チームの写真です!

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ベガス・モードでテスト中のS6 M40 16-5-D Systemです。16フェーダー&5ノブ&ディスプレイが装備されているモデルの人気が高そうです!

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ノブモジュールの箱の山がFedExトラックを待っています!

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フロント部分に設置されるトラック上に取り付けるスライド型キーボード・トレイ(オプション)を横からみたかっこいい写真。

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いよいよS6がアメリカで出荷開始されました ― S6はお客様のワークフローを大幅に改善します。

詳細は、国内販売代理店までお問い合わせください。

 

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オリジナルブログ著者:

トム・グラハム 

Avidのポスト・オーディオとプロ・ミキシングのマーケティング・マネージャー。ベテランのエンジニア/レコーディスト/エディタでもある。「アイス・エイジ」、「コラテラル」、「ザ・スプリット」など多くの映画の楽譜も手がけている。

2013年5月31日 (金)

コンパクトかつ新しいネットワーク・アーキテクチャーにより、Avidライブ・システムの保証された品質を提供する新製品Avid S3Lを発表

※本プレスリリースは、米国時間2013年5月29日に発表されたプレスリリースの抄訳です。
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コンパクトかつ新しいネットワーク・アーキテクチャーにより、Avidライブ・システムの保証された品質を提供する新製品Avid S3Lを発表
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~HDX駆動のDSPエンジン、モジュラー式設計、AVB Ethernet、EUCONオープン・ネットワーク規格がプロフェッショナル・ライブ・サウンド・ミキシング&レコーディングの既成概念を打ち破る~

マサチューセッツ州バーリントン、2013年5月29日 – 本日Avid® (NASDAQ: AVID) は新製品Avid S3Lを発表しました。この製品は、Avidライブ・システムのサウンド・クオリティー、パフォーマンス、機能を、まったく新しいモジュラー式とネットワーク設計でお届けします。このオープンでフレキシブルなシステムは、VENUEソフトウェアとAAX DSPプラグインを動かす高性能HDX駆動ミックス・エンジン、拡張可能なリモートI/O、コンパクトなEUCON対応コントロール・サーフェス、統合ライブ・サウンド・ミキシング&レコーディング用Pro Tools®ソフトウェアで構成されます。

アーティストとミュージシャンには、S3Lはそのベストを尽くすために必要なオーディオの鮮明さと慣れ親しんだスタジオ・プロセッシングを提供します。エンジニアは、中核に高性能のエンジンを持つことにより、技術的な限界を心配することなく、リッチにレイヤーされたミックスを素早く作成し、クライアントの特徴的なサウンドに対応することができます。ストリームライン化されたネットワーク設計は、ドラッグ&ドロップ機能でシステムのセットアップと設定を簡素化し、さらにはPro Toolsのダイレクト・レコーディング&ミキシング機能がライブ・アルバム・リリースの機会を広げます。

「Avid S3Lは、Avidライブ・サウンドのユーザーの信頼を勝ち得た品質のすべてを、まったく新しいネットワーク・アーキテクチャーでお届けします」とAvidプロダクト&サービス部門シニア・バイス・プレジデントのクリス・ガヘイガンは話しています。「この革新的なシステムは、現在と未来において、あらゆる場所で最高のサウンドのミックスを提供する、比類なきシステムの開放性、柔軟性、効率性を妥協なき信頼性とパフォーマンスと共に顧客に提供します。」

このコンパクトなS3Lシステムは、持ち運びが簡単で、クラブ、劇場、教会などあらゆる演奏会場に設置でき、幅広い需要に応えることができます。

S3Lの主な機能:
高度で超フレキシブルなシステム・アーキテクチャー

  • 妥協なきパフォーマンスのHDX駆動浮動小数点ミックス・エンジン
  • 耐障害性Gigabit EthernetネットワークがオープンなAVB EthernetとEUCON規格を使ってすべてのデバイスを接続
  • 完全なモジュール性: 最大4台のStage 16リモート・ボックス(最大64のマイク入力)を使ったシステム構成
  • 簡単に運べて、どこにでも設置できる超コンパクトなデザイン: 飛行機やバスでの持ち運びに最適
  • EUCONコントローラーとしてS3コントロール・サーフェスを使ったPro Toolsやその他のDAWの操作(近日リリース予定の機能)

実績のあるVENUEソフトウェア

  • ライブのセッティングでスタジオのサウンドを再現するAvidとサードパーティー・デベロッパーのPro Tools AAXプラグインをバンドル
  • ノートパソコンのイーサネット・ポートを使用して、Pro Tools(または他のDAW)への64チャンネルのダイレクト・レコーディング/プレイバック
  • 標準のUSBフラッシュ・ドライブを使ったダイレクト・ステレオ・レコーディング/プレイバック
  • すべてのAvidライブ・システムとの完全なVENUEショー・ファイル互換性

システム構成
S3L SystemはI/Oのニーズに合わせて16~64インプットで構成できます。すべてのシステムには以下が含まれます。

  • S3コントロール・サーフェス
  • E3エンジン
  • 1台以上のStage 16リモートI/Oボックス
  • VENUEソフトウェア
  • Pro Toolsソフトウェア
  • プラグイン・バンドル
  • ケーブル、付属品、説明書

価格と販売について
Avid S3Lは第3四半期に世界的にAvid販売代理店で発売される予定です。Avid S3Lの価格は¥1,869,000(税込)からです。

製品の詳細は弊社Webサイトよりご確認いただけます。


本プレスリリースについては、以下までお問い合わせください。
アビッド テクノロジー株式会社 マーケティング部 03-3505-7937(代表) news_jp@avid.com

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2013年5月29日 (水)

ギターレーダー 「Fast Track Solo/Duo プレゼントキャンペーン」のご案内

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ギターレーダーにて、Avid Fast Track SoloとFast Track Duoをそれぞれ1名様にあたるキャンペーン企画 実施中です(応募期間: 6月18日まで)。是非、応募してみてください。

プレゼントキャンペーンの詳細は、ギターレーダーサイトにてご確認いただけけます。

 

Fast Track Solo / Duoについて

プロフェッショナルを目指すシンガーソングライターやミュージシャンのためにデザインされたFast Track® Solo/Duoは、Mac、PCまたはiPadを一瞬にしてポータブルかつ使いやすい作曲/レコーディングシステムに変貌させる全
ての機能が詰まっています。高品質なマイクプリ/インストゥルメント入力やライン入力(Duoのみ)が搭載され、Pro Tools® Expressソフトウェアが同梱されるスタジオ品質のDuoは最高の製作環境を提供する製品であると同時に、音楽業界のスタンダードであるPro Toolsの入門編としても最適です。

Fast Track Solo / Duo 製品情報 >>(Avidサイト)

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2013年3月18日 (月)

PRO AUDIO ASIA 誌:城西国際大学様とAvidラーニング・パートナー・プログラム の記事が掲載されました

PRO AUDIO ASIA 誌2013年3月-4月号の『ニュース:教育』欄に、城西国際大学様とAvidラーニング・パートナー・プログラムについての記事が掲載されましたのでご紹介します(下記は記事を翻訳したものです)。

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東京の城西国際大学がAvidと提携して学生向けの特別カリキュラムを提供しています。バーニー・ジェイムソンが詳しく取材しました。

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(城西国際大学内のAvid Venue SC48)

「大学教育とは?」と、東京の城西国際大学(JIU)メディア学部のプルチョウ・ニコラス・ジロウ氏に質問したところ、社会に出たときに自分の居場所を見つける支援をすることだとおっしゃいます。

「どの大学も、生徒達がクリエイティブかつ幸せな人生を送れるよう教育を提供するものだと信じています。ところが最近、大学教育の目的が学生を就職させることにあるという意見があります。東南アジアの大学の多くも、同様の意見が見られます。そこで6年前に、城西国際大学は、大学の目標を業界とのパートナーシップに定めました。私たちは、この分野のメーカーによって保証されている教育システムを備えています。つまり、プロダクション分野です。」

千葉県と東京湾エリアにキャンパスを持っている城西国際大学は、最も包括的かつ有効な教育を生徒に提供するために、いくつかの課題に直面しています。メディア学部はポストプロダクションに焦点をあてていますが、それには、新しいテクノロジーを常に追いかけていく必要があります。もちろん、予算についての問題もあります。

そんな中、プルチョウ氏は答えを見つけました – 追い求める業界そのものとのパートナーシップを結ぶことです。城西国際大学の場合、Avidのラーニング・パートナー・プログラム(ALP)に参加しました。

プルチョウ氏は、「インターネットで検索して、Avidを見つけたんです。まず、Avid製品を生徒に実際に使わせることができるか見極めることが必要でした。つまり、私たちの学生がカリキュラムの履修を通じて最新のテクノロジーを習得することができるようにするのです。Avidでは、その必要な最新テクノロジーを提供してくれています。」

「しかし、テクノロジーについて学ぶということは、テクノロジーを使うことでクリエイティビティを養うということを理解しなくてはなりません。ですから、最初の2年でAvid製品の知識を十分に学び、その後、3年4年目は完全にクリエイティブ制作に専念します。最初の2年間は技術的なことを学び、残りの2年間はより芸術的なことについて学びます。」

 

A_classroom_in_josai_internationa_4 このやり方は決して珍しいわけではありません。Pro ToolsやMedia Composerといった自社製品の学習のために適したカリキュラムをメーカー自身が考案・提供する、Avidのラーニング・パートナー・プログラムに参加する教育機関が世界中で増えています。城西国際大学に対しては、Avidトレーニングおよび教育プログラムのアジア・パシフィック地域のマネージャであるアンディ・ハガーマンが担当しています。

「少人数ながらもワールド・ワイドのチームがカリキュラムを作成しています。私はその一員です。」ハガーマン氏は説明します。「プルチョウ氏のように、何を教えたいか理解している最高のパートナーを選ぶように心がけています。そして、教育のための基盤や技術の一部を提供します。この教育課程の最初の2年間は、各機能について学びます。これについては、Avidがプルチョウ氏をサポートします。最初の2年間を完了すると、生徒たちはキャンバスや絵の具、そして彼らの頭の中に描くものを外の世界に表現することができる状態になっているわけです。Avidのテキストはそのために作られています。私たちは、全員があらゆることをできるようにするためではなく、城西国際大学のような学校にとって役立つテキストを作るよう心がけています。」

このやり方は成功しました。「試験に合格した最初の学生は、現在、国内の大手映画スタジオでメインエンジニアとして働いています。」プルチョウ氏は笑顔で語ります。「彼は今、26歳です。日本では、その年でメインエンジニアになることはほとんど聞いたことがありません。彼は、何がしたいか意外は何もわからない状態から勉強して、成し遂げたのです。」

また、プルチョウ氏は、「技術的なことを理解せず、周囲の人を繋ぐだけのプロデューサーと仕事したい人はいません。今、業界でやっていくためにはそれだけでは十分ではありません。それが、Avidとのパートナーシップを結ぶことにした理由です。私の生徒達は、自分がどんなことに携わっているのか十分に理解します。生徒たちは、機器について学び、その内容についても理解します。市場について理解し、自分が何を売るのかを理解するのです。私たちのカリキュラムでは、フォーリー・アートや音の合成、さらに作曲、サウンド・エンジニアリング至るまでのサウンド・デザインについて教育します。生徒たちは全て学ぶので、クリエイティブかつテクニカルに育つのです。」

こういったアプローチは、近年、極めて重要だといいます。それは、プロのオーディオ・ビジュアル業界に限っては、様々な方面の専門性を持っていることが必須になっているからです。

プルチョウ氏はさらに語ります。「高等教育は今後を注意深く見通しています。かつては、サウンド・デザイナー、作曲家、エンジニア、ビデオグラファーがいましたが、これからはオーディオ・ビジュアル専門家が台頭してくると思います。あらゆることに幅広く知識があり多岐にわたる技術を備えている専門家です。その状況になったときに、我々こそがその教育の中心にありたいと思っています。」

「DAWユーザーやビデオ編集パッケージのユーザーは、廉価版ソフトウェアを使ってインターネットに新しいコンテンツを制作するために必要なスキルセットが驚くほど類似してきていることを鑑みると、その状況は既に起こっていると言えるでしょう。」

「ソフトウェアの価格が徐々に安くなってきて、1980年代には何十万ドルと大変高価だったものが今ではみんな簡単に手に入れることができるようになっています。しかし、ビデオとオーディオ市場がそんな単純になるなら、学生をテクノロジーについて教育し、良いかどうかの判断ができるように育てたいです。」

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「大学の理念は素晴らしいものです。しかし業界の支援なくしては、これほど総合的な教育を提供することはできなかったでしょう。」とプルチョウ氏は認めています。そしてさらに、アンディ・ハガーマンはAvid ラーニング・パートナー・プログラムの裏にある究極の目的を指摘します。

「業界の支援がなければ、学校は自力でテクノロジーの進化についていかなければならなくなってしまいます。それは大変難しいことです。また、それでは、進化を後から追いかけることになります。ソフトウェアの次のバージョンがリリースされると、先生にとっては全く知らなかった機能があり、管理部門に行って、購入予算を頼まなくてはならなくなります。購入の承認が降りて、新しいバージョンを導入したら、新しいカリキュラムを考え始めることができるようになります。しかし、そうなるまでにはすでに何か月もかかってしまうでしょう。カリキュラムが完成し、教えることができるようになる頃には、次のバージョンがリリースされてしまうかもしません。ですから、プロフェッショナルの実際の業界からは、常に1バージョン古くなってしまうのです。」

「我々は、将来リリースされるバージョンのワークフロー、新機能、製品についてのテキストやカリキュラム、資料を作成しています。公表してよい時期になると、全ての情報が既に記述され、準備が整っている状態なのです。先生が独自に製品を全て自分で学んで、新しいカリキュラムを作る必要はなく、我々が情報を提供し、さらに、最新機能について解説するトレーニングやオンラインセミナーを提供・更新します。」(ハガーマン)

プルチョウ氏はカリキュラムについて次のように教えてくださいました。「城西国際大学の場合、”Pro Tools 101”という形でIntroduction to Soundコースを提供しており、Avidとの関係がカリキュラムに織り込まれています。それこそが私たちがAvidと築き上げたいと思った関係です。Avidは、単にオーディオだけでなくライブ・オーディオや完全パッケージを提供しており、それこそが私たちが望んだものなのです。」

しかしながら、ALPプログラムに参加する全ての学校が城西国際大学と同じやり方で資料を活用しているわけではありません。「各学校がそれぞれのやり方でAvidカリキュラムを実施しています。」ハガーマン氏は説明します。「生徒のことを理解しているのは我々でなく学校ですから、柔軟なプログラムを提供しています。」

そしてハガーマンは最後に次のように語りました。「我々のゴールは、全世界の次の世代を支援し、クリエイティブな人々の信用を勝ち得ることです。良い企業が行う良い活動があるとすれば、それはトレーニングでしょう。私は、人々が成長して彼らができることを気づかせるために、ここにいるのです。城西国際大学は私たちの目標を達成する手助けをしてくれているのです。」

「大学がかつて背負っていた義務の半分を、今では企業が背負っていると思います。教育者とメーカーは、力を合わせて、学生が文化や制作文化について学習できるようにする必要があると思います。それこそが、役に立つ高等教育を造るための理念だといえるのではないでしょうか。」(プルチョウ氏)

www.avid.com
www.jiu.ac.jp

Andy_jirosensei_2 (ジロウ・ニコラス・プルチョウ氏とアンディ・ハガーマン)

AvidオフィシャルWebサイト

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